長崎のまちの伝統や文化、くらしを伝える新しいまち歩きスポットとして、旧家や老舗のお店などを中心に、今ではあまりお目にかかれない道具や珍しいもの、仕事場の一角などを見ることが出来るお店や施設です。
長崎での思いがけない発見や地元の方とのふれあいも楽しめる「さるく見聞館」にぜひお立ち寄りください。
「さるく見聞館」は、一般的な観光施設ではありません。
地域に息づく文化や伝統を紹介し、みなさんに親しんでいただくために館長の仕事場や生活の場などを公開しています。マナーを守り見学してください。
お店の定休日や時間帯によっては、見学出来ない場合もあり、事前予約制のお店もあります。
館長の説明を聞きたい場合には、事前にお問合せのうえご来館ください。
天保元年(1830)創業の老舗和菓子店。和菓子を中心とした木型、カステラ釜などの道具類を展示しています。また、明治35年(1902)建築の店舗は、昭和20年8月の原爆にも耐え、現在でもほぼ当時の状態でその佇まいを観ることができます。店頭の看板は舟底に使っていた板を利用。建物は、長崎市都市景観賞を受賞しています。
明治40年(1907)創業の手作りの凧専門店。平成5年に県の伝統工芸品の指定を受けています。長崎では凧のことを「はた」といいます。当店は、作業場と展示場がいっしょになったハタ資料館で「長崎ハタ」をはじめ世界の珍しい凧やハタ作りの古い道具、資料等が展示されています。ハタ造りの実演やハタ揚げも楽しめます。
明治初期創業の大徳寺焼餅屋。昔ながらの製法で作られる焼餅は、今も地域の人々に親しまれる味を受け継いでいます。また、長崎七不思議として“寺もないのに大徳寺”といわれた大徳寺関係の資料、古写真等を展示しています。創業当時からのレトロな看板や焼釜は、懐かしさを感じさせてくれます。
大正14年(1925)創業の九州でも最古の喫茶店。店名の由来は「ツルの港の長崎に初めて生まれた喫茶店」。店内は歴史を感じさせるレトロ調で、創業当時の古写真、イス、テーブルなど貴重な品物、レトロマッチコレクション、柱時計、蓄音機などを展示しています。
長崎の伝統工芸であるビードロをはじめとする吹きガラスの専門店。吹きガラスやステンドグラスの製造工程の見学や製作体験もできます。(体験は有料)
明治32年(1899)創業のちゃんぽん発祥の地。ちゃんぽんと共に歩んできた足跡を回顧し、その味の秘密や往時を偲ばせる、懐かしい資料などを展示しています。
延宝3年(1675)創業、天下の珍味と評される「からすみ」専門店。「からすみ」は中国より長崎に伝来したといわれており、鯔(ぼら)の卵でつくられています。「からすみ」の製造工程、古写真、大田蜀山人の狂歌、西道仙が書いた石碑の拓本など貴重な資料を展示しています。
元禄7年(1694)創業の漢方小児家伝薬「肥児丸」(小児胃腸良薬)の専門店。肥児丸の製造工程、道具類を展示しています。また、長崎では初めてのチンドン屋として背中に傘をさし、三味線を弾きながら肥児丸を宣伝していた宣伝マンの写真も展示しております。この宣伝マンは、市民の方々に親しまれたといわれています。
明治33年(1900)創業のカステラ専門店。長崎の名産品カステラと文明堂の歴史、古写真等を展示しています、また、ガラス等古美術品や昭和初期の長崎案内地図、江戸時代の櫓時計などとても珍しい貴重なものも必見です。
明治10年(1877)創業の十八銀行の史料展示室。銀行の前身である永見松田商社、立誠会社関係文書、第十八国立銀行創立時の承認状、古写真、紙幣や手形など歴史を知るうえで貴重な資料を展示しています。
※現在工事中(工事完了未定)のため見学停止中です。工事完了後には見学再開となります。
昭和4年(1929)創業の和菓子専門店。長崎の甘味文化は、長崎街道(シュガーロードと呼ばれる。)を通り、日本各地に広まっていきました。南蛮菓子の有平糖(あるへいとう)もその一つ。その歴史や製造工程、道具類を展示しています。美術工芸品としても群を抜く、華麗さと繊細技術をぜひご覧ください。
※現在工事のため休館中
長崎造船所が日本の近代化に果たした役割を永く後世に残そうと、昭和60年(1985)に開設されました。安政4年(1857)の創業から現在に至るまでの長崎造船所で製作または使用した各種の大型機器をはじめとして工場の歴史を示す貴重な史料を展示しています。
江戸時代から続く和楽器の老舗店。長崎検番や長崎くんちの踊町が所有する和楽器の修理・メンテナンスを行う等、長崎の伝統を裏方として支えています。店内には、古くから伝わる和楽器の修理道具等が展示されており、長崎に脈々と伝わる伝統文化を感じることができます。